山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

藤井皓哉についてどうしても語りたい

藤井皓哉。


元々はカープのピッチャーで、

2020年オフに戦力外になり、

去年は独立リーグで頑張っていました。


そこをソフトバンクホークス

拾ってもらい、今年からはホークスの

育成選手として頑張っています。




今、ものすごく調子が良いですね。


いいピッチングを続けていて、

藤本監督からも「なんでカープを戦力外に

なったのかわからない」と評されています。


個人的にも、カープにいたときから

藤井はめちゃめちゃ良い投手だと思ってたし

周りのカープファンにはそうやって

言いふらしていました。笑



藤井の投球を初めて見たのは2017年。


優勝した後の消化試合で初めて

一軍に上がったときに見たのですが、

こんな良い投手が二軍に

いたんだなと思いました。


そのとき高卒3年目なんですけど、

ストレートも早いしフォークもキレキレ。


絶対今後活躍するだろうなと

思ったんですが、そう上手くはいきません。



当時、カープの中継ぎ陣は

メンツがある程度決まっていました。


中崎、ジャクソン、フランスア

一岡辺りは外せないわけで、

そこに割って入ろうと思ったら

敗戦処理で良い投球をして

アピールするしか無かったんですよ。


でも、当時のカープの方針として、

勝負どころの代打・代走で畳み掛けて

逆転する、という勝ち方だったので、

野手を多めにベンチに入れなきゃいけない。


そうなると、中継ぎ投手を他のチームより

1人か2人くらい減らさなきゃ

いけなかったんですよ。



少ない人数で回さなきゃいけないとなると、

1人1人の負担はどうしても増えてくる。


じゃあ負けてる試合で良い投手を

使って体力を消耗するよりも、

若手の投手をたくさん投げさせて

他の投手の負担を減らそう、ということに

なるわけです。




だから藤井はものすごく雑な起用を

されてたんですよね。


イニング途中からの投球、

回跨ぎ、連投。


そういうのばっかりだったので、

藤井としては大変だったと思う。


そういう起用法の面で、

実力を十分に発揮できていなかったという

印象です。


決して実力不足ではないです。





でも、結果を出せていないということで

カープからは戦力外となってしまいました。


個人的には他球団から声がかかって

くれればいいなと思ってたんですが、

実際そう簡単に戦力外の選手を獲得する

球団って無いんですよね。


それで去年は1年間、プロ野球から

離れて独立リーグで頑張っていました。



でもそこでいいピッチングをしてたのが

ホークスのスカウトの目にとまったのか、

育成契約でホークスに入団して

またNPBにカムバックすることに

なりました。


思うんですけど、結果=実力とか

結果=努力量、ということでは

ないと思うんですよ。


人との出会いだとか環境っていうのも

結果を大きく左右するし、

何かきっかけがあれば、というのも

大切だと思います。



自分が忘れもしないのが、

2014年夏のヤクルト戦。


当時若手で1.5軍クラスの投手だった

中﨑が覚醒した試合があるんですよ。


ものすごく接戦で、延長12回表で

1点勝ち越した、と。


あとは12回裏を抑えれば勝ちだし、

打たれれば負けという究極の場面。


そこで、カープは中﨑しか投手が

残っていなくて、中﨑が登板しました。


その試合で吹っ切れたんですよね、中﨑は。


それまでは1.5軍という立場で、

「ここで打たれたら二軍に落とされる」

みたいな不安な気持ちがあったと思うんです。


でもあの一戦で、「やるしかない」という

場面で投げて、そこで抑えて

チームを勝たせたという経験が

彼を強くした、と。


あの試合からクローザー中﨑翔太が

生まれたと思います。



例えばそういう、きっかけとなる試合が

藤井にあったらどうなっていたか。


今村だったり一岡が勤続疲労

バテてきたタイミングで

藤井にそういうきっかけとなる一戦が

あったら…


そしたら、勝ち試合を藤井に任せようと

なって、今頃カープでセットアッパーか

クローザーをやってても何ら不思議では

ない、と思うんですよね。




藤井は実力自体は確実に一軍クラスのものを

持っていると思うんですが、

残念ながらカープという環境では

それをなかなか出せなかった。


でもホークスという環境なら

実力を発揮できるかもしれない。


はたまた、ホークスでも発揮できず、

そのまま引退するかもしれない。


そこは本当に、巡り合わせというか

運命的なもののような気がします。


自分は藤井は絶対に実力があると

思っているので、まずは支配下登録に

なって、一軍で活躍する姿っていうのを

見てみたいなぁと思います。