遠藤くんは、まさに佐々岡さんが
育てた選手と言えます。
1年目は、当時二軍コーチだった
佐々岡さんの指導を受けた。
2年目は、一軍コーチになった
佐々岡さんに抜擢され、
一軍で中継ぎとして活躍。
そして3年目から佐々岡さんは
監督になった。
先発に配置転換されて、
今に至ります。
遠藤は一軍でデビューした頃から
いい球を投げていました。
ストレートの質が良いし、
カーブで緩急をつけられる。
チーム事情で中継ぎを任されていましたが、
恐らく先発の方が向いているんだろうなと
思って見ていました。
で、先発になってからしばらくは、
ちょっと不安定な投球が続きました。
コントロールが悪いわけでは
ないんだけど、
恐らくコースを狙いすぎたり
力を入れて投げすぎたりして
四球が多かった。
そして、立ち上がりが悪かった。
そこが今年は修正されていて、
非常に安定感があります。
自分はよく、投手の実力を計る
指標として“K/BB”を見ます。
四球が少ない、あるいは奪三振が多いと
数値が高くなる指標で、
高ければ高いほど、その両方を
兼ね備えた本格派の投手だと
評価できる。
まぁ、だいたい3を超えたら
優秀だなと思うんですけど、
遠藤の場合、今年はK/BBが
4.38という非常に優秀な数字を
残しています。
大瀬良が3.60、森下が3.17、
九里が2.26なので、
遠藤の4.38という数字が
いかに優秀かわかると思います。
(成績はいずれも9月5日時点)
投球内容で言ったら、
この4投手で遠藤が1番良いかも
しれません。
森下も最近は調子が良くなって
きましたが、シーズン前半は
良くなかった。
対して遠藤は離脱した期間も
ありましたが、今年1年間
おおむね安定していると思います。
とにかく、投げている球の
質が良いんですよね。
“速い”というよりも、質が良い。
ストレートの球質は
楽天の岸なんかに近いんじゃ
ないかなと思います。
145キロでも空振りを取れる
ストレートですよね。
投げるコースも良いし、
クセがなく真っ直ぐ伸びるストレートです。
しかも23歳と若いので、
今後も長くカープのローテーションの
柱として活躍してくれるはずです。