山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

【政治】「日本共産党政権」を想像してみる

 

「アリスとテレスのまぼろし工場」という

アニメ映画が今、上映されています。

 

自分も観てきたのですが、

めちゃくちゃ良い映画でしたね。

 

以下、そのネタバレも含むので、

これから映画を見る予定という人は

注意してください。

 

 

さて、アリスとテレスのまぼろし工場が

なぜ、日本共産党と関係があるのかという

話ですが、あくまで個人的な意見ですが、

「本当に共産主義で人は幸せに

なれるのか?」ということに対する

ヒントが、この映画から得られると

思うのです。

 

自分は日本共産党の志位委員長の

演説を聞きに行ったことがあるのですが、

志位委員長は明確に「共産主義

目指します」とおっしゃっていました。

 

つまり日本共産党が政権をとれば、

その党名の通り、日本は「共産主義」という

理想に向かって進むことになります。

 

 

共産主義とは何かと言えば、

国民に資本や財産を私有させない

社会体制のことです。

 

土地だとか家だとか、

あらゆるものを、国民が個人で

私有するのではなく、国が管理する。

 

そして、国が国民に平等に

分け与えることで、

貧富の差を無くしていきます。

 

仕事も国から与えられ、

生活もきちんと保障される。

 

それが共産主義です。

 

 

今の日本は資本主義国家なので、

国民は会社の利益のために働きます。

 

その結果、お給料が貰えて、

それで初めて食べていけるようになる。

 

頑張れば出世していき、

お金をいっぱい稼げるようになれば、

大きな家を買ったり、カッコイイ車を

買ったりというドリームを

掴むことができる。

 

辛いことも多いけれど、

頑張ればそういう夢を掴むことが

できるというのが、資本主義です。

 

 

対して、共産主義にはドリームが

ありません。

 

たくさん稼ぐ人とそうでない人が

出てきてしまったら貧富の差が

生まれてしまうので、

「頑張って働いたらいっぱいお金を

稼げる」という考え方は否定されます。

 

国から言われた仕事をこなし、

国から生活を保障してもらう。

 

そして国が与えてくれる家に住み、

そこで贅沢をせずに暮らしていく。

 

それが共産主義です。

 

 

共産主義が実現すると、

確かに貧困者やホームレスは

いなくなりますが、

人々は夢を持つこともなく、

住む場所・食事・仕事を国から与えられ、

同じような毎日を過ごす。

 

そういうことになります。

 

これが本当に幸せなのか?というのが、

共産主義に対する大きな疑問です。

 

 

 

「アリスとテレスのまぼろし工場」の

世界では、住民たちが「自分確認票」を

書かされています。

 

この世界では「気持ちが変化すること」が

禁じられているため、定期的に

自分確認票を記入し、自分の気持ちが

変化していないかを確認するのです。

 

そこには髪型や趣味、好きな人、

嫌いな人まで書く欄があります。

 

そして、そこに書く内容が変化してしまう、

つまり気持ちが変化してしまった人には、

「神機狼」という煙のバケモノが

襲いかかり、なんとその世界から

消えてしまうのです。

 

例えば中学生の主人公・正宗に対して

恋心を抱いてしまった同級生女子・園部や、

正宗の友達で、ラジオDJになるという

夢を抱いた仙波は、神機狼に襲われ、

世界から消えてしまいました。

 

 

アニメ映画監督の新海誠さんは

この映画について、

「あの町の閉塞感を、自分も確かに

知っていたような気がする」と

評しています。

 

この「閉塞感」というワードが、

まさにこの映画の本質だと思います。

 

自由に恋をすることも、

夢を持つこともできない。

 

そういう閉塞感に包まれた世界の

物語なのです。

 

 

 

共産主義の社会も恐らく、そういった

閉塞感で包まれているのだろうと思います。

 

確かに貧しい人はいないけど、

夢を持つことが許されない。

 

それが果たして「幸せ」と

言えるのか?という話です。

 

共産党の大きな特徴として、

「トップへの絶対服従」というのが

あります。

 

最近、共産党員の松竹伸幸氏が

党の方針と異なる意見を言ったことで

除名された、というできごとがありました。

 

この件からもわかるように、

はっきり言って共産党には「言論の自由」は

ありません。

 

 

世界各国に共産党はありますが、

共産党政権の代表的な国はやはり

中国でしょう。

 

中国でどういうことが起きてるか。

 

例えば俳優が高額の出演料を

手にすれば、それが取り締まりの

対象になります。

 

また、過去にブログなどで中国共産党政権を

批判するようなことを言った俳優は、

急に表舞台から消される。

 

そして街の中には「秘密警察」という

人達がうろついており、

政府批判をしたり、政府にとって都合の

悪いことを言う住民がいれば、

それだけで取り締まりの対象になるわけです。

 

政府を批判する人が出てくれば、

「政府があらゆる資産を管理し、

国民に分け与える」というシステムが

維持できなくなるので、

政府の方も意地になって国民を

押さえつけるわけです。

 

 

そういう世の中が幸せですか?と

いう話です。

 

生活は確かに保障されるけど、

夢も持てないし、自由に意見を言うことも

できない。

 

共産党が政権をとれば、

そういう世の中になりかねない。

 

「物質的には満たされても、こころは

満たされない」という世の中に

なる危険性があるということを、

よくわかっておく必要があると思います。