山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

【カープ】安部友裕はなぜ「覇気」と言うようになったかっていう話

 

安部ちゃんと言えば、3連覇時代には

サードのレギュラーとして活躍した

選手ですよね。

 

でも、それ以前は1.5軍クラスの、

ごく平凡な選手でした。

 

 

二軍だと、盗塁王のタイトルを

獲ったりしていて、良い選手なんです。

 

でも一軍に来ると、

なかなか活躍ができない。

 

2011年に一軍デビューして以降、

なかなか殻を破れませんでした。

 

そして2014年。

 

安部が代打で出場して

ピッチャーゴロに倒れた打席が

あったのですが、実はあれは

ピッチャーゴロではなく

自打球でした。

 

安部の足に当たってから

フェアゾーンにボテボテと転がったという

打球だったんですけど、

それを審判が「フェア」と判定し、

安部もそのまま一塁へスタスタと

走っていったのです。

 

このプレーに当時の野村監督が大激怒。

 

試合中に安部を説教する姿が

カメラに抜かれ、

翌日の新聞には「審判に自打球の

アピールをしなかったことはプロとして

恥ずべきことだ。二軍に行ってもらいます」

という、野村監督の厳しいコメントが

載っていたのをよく覚えています。

 

実際に野村監督時代は

それ以降、一軍に上がることは

ありませんでしたが、

そんな安部の転機は、

緒方監督に変わった2015年に

訪れます。

 

 

2015年、この年から東出輝裕という

ベテランの選手が、コーチを兼任して、

二軍の選手を指導していました。

 

東出は安部に対して

「お前は覇気がない」「覇気を出せ」と

鼓舞していたそうです。

 

その「覇気」という言葉で、

安部は変わりました。

 

 

それまでの安部という選手は、

やる気がないわけではないけれど、

どこか弱い部分があった。

 

同級生の田中、菊池、丸が一軍で

レギュラーを張っているのに対して、

安部はずっと二軍にいて、

「悔しい、絶対に這い上がってやろう」

という気持ちよりも、

「クビになるかもしれない…ヤバい…」

というマイナスな気持ちが大きかったのでは

ないかな、と。

 

でも、東出から「覇気」という言葉を

かけられて、安部の思考が変わって、

マイナスな気持ちを持つよりも

覇気を前面に出していこう、という風に

変わっていった。

 

それで2016年、安部は一軍でスタメンを

張るようになり、ヒーローインタビューの

度に「覇気で打ちました!」と

言うようになるわけです。

 

覇気という言葉が無かったら、

安部はきっと、一軍で活躍することが

ないまま、戦力外になっていたのでは

ないかなと思います。