自分がカープファンになった年の
ドラ1ルーキーが福井でした。
福井の初登板はよく覚えています。
巨人戦で7回2失点、
プロ初勝利を挙げました。
「こりゃあ良い投手を獲ったなぁ」と
思いましたね。
ところが、順風満帆には行きませんでした。
翌2012年からは苦しむ時期もあり、
中継ぎへの配置転換も経験しました。
何しろ、当時の野村監督は制球難に対して
非常に厳しかったので、
制球の安定しない福井は
かなり厳しい立場に置かれていた。
ところが、2014年の後半から再び、
本来の福井の力が発揮されていきました。
これも鮮明に覚えているのですが、
たしか2014年夏場の阪神戦で、
福井は9回1失点で完投勝利を挙げました。
予告先発・福井が発表されたときは、
正直誰も期待していなかったですよ。
「どうせまた打たれるんでしょ」というのが
大方のファンの見方だったのですが、
いい意味でその期待を裏切りましたよね。
8回裏に打席が回ったときに
代打が送られず、福井が打席に立ったんです。
代打が出ないということは
9回もマウンドに上がる、ということ。
そこで観客からは大歓声が起こりました。
地鳴りがするような大歓声です。
そして、9回にマウンドに上がる際の
福井コール。
本当に、あそこまでマツダスタジアムが
一体になるシーンも珍しいです。
360°、その場にいた全カープファンが
大きな声で「福井！福井！」と
コールしている。
鳥肌が立つくらいの圧巻の
福井コールでした。
あの試合を境に福井は良い投球を
するようになり、2015年には
先発4本柱として大活躍をしてくれました。
しかし、翌2016年からは不調や怪我で
戦力になることができず、
2018年シーズン後に、菊池保則との
交換トレードで楽天へ移籍。
そして現在は、
独立リーグでプレーしています。
早大トリオとして注目されました。
ところが、斎藤は4球団競合、
大石は6球団競合だったのに対し、
福井は外れ1位でした。
カープに福井が来たのは、
実は大石のクジが外れたからなんですね。
いやいや、福井はドラ1の実力は
あったのですよ。
ですが、それ以上に斎藤・大石の
注目度が高かったということです。
そもそも福井は高校時代に巨人に
ドラフト4位指名を受けているのですが、
それを蹴って1年浪人して早稲田に
入学しているのです。
それだけ、いろんな苦労をしています。
福井は実力者なのですが、
何かと苦労も多かったのです。
なので、苦労している選手の気持ちが
よくわかる人なんですよね。
いろんな環境でプレーしているのもあるし、
個人的には福井は将来的には、
良い指導者になると確信しています。
自分の今の願いとしては、
福井には何とか将来、指導者として
カープに戻ってきて欲しいですね。
