山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

上沼恵美子の和牛批判に思うこと

M−1のときに、審査員の上沼恵美子さんが
和牛を批判したことが話題になりました。

若手コンビ「からし蓮根」のネタ終わりに
コメントを求められた上沼さんは突如
「和牛には『ここは自分のステージ』
『リサイタル』というぞんざいなものを
感じました」と、既に出番を終えていた
和牛を批判するような発言。

そして、相対的に、からし蓮根の
「絶対に優勝したい!」という
初々しさを評価したのです。



まず思うのは、発言の内容は置いといて、
上沼さんのご意見は絶対的ということです。

以前、とろサーモン久保田と
スーパーマラドーナ武智による
暴言騒動がありました。

しかし、上沼さんは天才漫才師として
時代を築いた実績があります。

紳助もたけしもさんまもみんな
「上沼さんはスゴい」と言っています。

そのレベルの人が言うことに対して、
芸人が「何言ってんのこのオバハン」という
態度をとるのはありえないです。

賞レースで評価を決めるのは審査員。

その審査員を務めるだけの実績と実力の
ある人ですから、そこに文句を言うのは
おかしいですよね。



恐らく上沼さんの中では、この舞台に
かけてきた芸人に対して、お世辞で
無理やり褒めたりする方が失礼という
考え方なんだと思います。

思ったことをバシッと言うというのが筋。

出場者も本気でやってるんだから
審査員も本気でやる。

それが上沼さんのポリシーなんでしょう。


その上で発言の内容を見てみると、
確かに言い方は相当キツいんですけど、
言ってることはわからんでもないです。

和牛のように、3年連続2位で悔しい経験を
したっていうときに、どうやって
気持ちを整理するか。

当然、自分たちの最高のネタをやったという
自負はあることでしょう。

それで負けて悔しい経験をした人には、
「負けたくない」という気持ちでのぞむより
「自分たちの最高のネタをやる」という
気持ちで挑んだ方が良いという考え方に
変化するのだと思います。

「最高のネタをやって負けるのは仕方ない」と
割り切るのです。



和牛はそのレベルで戦っているのでしょう。

だから、当然優勝するための準備は
想像つかないくらいやってるんだと
思いますが、あの決勝の舞台においては
「優勝してやる!」という気持ちは
他の出場者よりは薄い気がします。



それが上沼さんは気に入らなかったんでしょう。

やっぱり、賞レースに出る以上は
「優勝するぞ!」という気持ちを見たい。

和牛のネタを高評価しているがゆえに、
気持ちが見えなかったことに対して上沼さんは
残念に思ったのではないでしょうか。



上沼さんほど、大御所ながら
いろんな人に気を使って仕事をしている人は
いないと思います。

その上沼さんがおっしゃることなんだから、
それなりの背景があって言っているはず。

だから、例え理解できなかったとしても
上沼さんの評価に対して「ありがたい」という
気持ちは持たないといけないのです。

上の人が言ったことに対して、
自分のものさしだけで「正しい」「間違い」を
判断して噛みつくっていうのは
俺は浅いと思います。

上沼さんみたいにズバッと言える人に
俺はなりたいです。。。