M-1グランプリの審査員降板の意向を
示しています。
そうなると、新しい審査員は誰だ?という
話になるのですが、ここでいま1度、
M-1審査員の歴史を振り返っておきます。
● 2001年(優勝:中川家)
M-1グランプリを立ち上げたのは
島田紳助さんです。
当時は、漫才がゴールデンタイムに
テレビで流れること自体がスゴいことで、
若手漫才師にとってM-1決勝に出ることは
大きな目標となりました。
第1回大会の2001年は、
紳助さん、松本さん、きよしさんといった
落語家の春風亭小朝さん、
そして劇作家の鴻上尚史さんと
小説家・政治家の青島幸男さんが
審査員を務めました。
当時のM-1グランプリ審査員は、
「この人に審査されるなら納得する」
という基準をもとに、
紳助さんが番組側と協議して選出しました。
● 2002年(優勝:ますだおかだ)
第2回大会は、審査員7人全員を
プロのお笑い芸人で構成しました。
この大会以降、M-1グランプリの審査員は
全員がプロのお笑い芸人で
構成されています。
審査員を漫才師だけで構成すると
関西人に偏り、関西の芸人が有利に
なってしまう可能性があるため、
コントや落語で活躍する関東の芸人も
審査員に選出されています。
● 2003年(優勝:フットボールアワー)
南原清隆さんが審査員に初登場しました。
紳助さんがウッチャンナンチャンのどちらかを
審査員に持ってきたかったようですが、
内村さんは難色を示しました。
● 2004年(優勝:アンタッチャブル)
紳助さんが謹慎中のため、審査員を辞退。
松本さんも、浜田さんとの「裏かぶり」が
発生したため辞退しました。
2人とも、翌年から審査員に復帰しています。
● 2005~2009年
審査員出演回数
2005年~2009年も、お笑い界の
大御所たちがM-1審査員を務めました。
2007年には、紳助さんが尊敬する
天才漫才師であった上沼恵美子さんが、
初の女性審査員として登場。
2008年には、漫才師やたけし軍団の
メンバーとして活動実績がある
宮崎県知事・東国原英夫さんが
審査員を務めました。
※優勝者
2005年:ブラックマヨネーズ
2006年:チュートリアル
2007年:サンドウィッチマン
2008年:NON STYLE
2009年:パンクブーブー
● 2010年(優勝:笑い飯)
元々M-1グランプリは10年間限定で
立ち上げられた大会であり、
予定通りこの年が最終回となりました
(のちに復活)。
この年はオール巨人さんや上沼さんが
審査員を辞退し、審査員の人選が
難航したこともあり、
さまぁ〜ず・大竹さんと
雨上がり決死隊・宮迫さんが
初の審査員に選出されました。
大御所芸人の審査と視聴者の感覚が
一致せず、一部視聴者から批判の声が
上がっていたこともあり、
大竹さんや宮迫さんといった
比較的若くて、かつ視聴者人気の高い
芸人を起用することで、
批判をかわす狙いもあったと思います。
また、審査員候補としてネプチューン・
名倉さんと、くりぃむしちゅー・上田さんの
名前も挙がりましたが、2人とも
審査員を辞退しました。
2010年でM-1グランプリは一旦終了。
しかし、M-1グランプリ終了によって
目標を失う若手芸人が数多く出てしまい、
大会復活を願う声が高まったことから、
2015年に大会は復活しました。
● 2015年(優勝:トレンディエンジェル)
佐藤哲夫、哲夫
復活1発目となった2015年大会では、
アンタッチャブルを除く歴代優勝コンビから
各1名が審査員に選出されました。
これまで大会の運営や審査員への交渉を
行っていた紳助さんが芸能界を
引退していたため、
大御所審査員の日程調整が
上手くいかず、この年に限り、
歴代王者を審査員としました。
● 2016年(優勝:銀シャリ)
礼二、オール巨人
この年は「レジェンド漫才師」という
コンセプトで、5人の審査員が
選出されました。
紳助さんが座っていた審査員長の席は
上沼さんが務めました。
しかし、漫才界のレジェンドという
基準で審査員を選んでしまったことで、
審査員全員が関西人となってしまいました。
関西のコンビである銀シャリが
優勝したことも相まって、
「関西のコンビが有利になるような
審査員編成だ」として批判が集まりました。
● 2017年(優勝:とろサーモン)
前年の批判を受け、関東お笑い界から
審査員に加わりました。
● 2018~2021年
2018年大会から落語家の立川志らくさんが
M-1審査員に加わりました。
また、博多大吉さんが審査員を勇退。
大吉さんは、礼二さんと自らの視点が
被っていることを気にしていて、
「自分よりも、関西吉本以外の劇場で育った
サンドウィッチマンやナイツを審査員に
入れた方が、より公平な審査になると思う」
と番組スタッフに提言。
その結果、富澤さんと塙さんが
M-1審査員に加わることになりました。
※優勝者
2018年:霜降り明星
2019年:ミルクボーイ
2020年:マヂカルラブリー
2021年:錦鯉
以上が、M-1審査員の歴史です。
今年の大会で誰がM-1審査員に
相応しいかということは、
またの機会に書きたいと思います。