山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

【カープ】菊池って最初は右打ちする選手じゃなかったよね

 

今年は1番を打つことが多かった

菊池ですが、菊池といえばやはり

「2番打者」のイメージが強いと

思います。

 

バントもできれば盗塁待ちもするし、

右方向への打撃もできる。

 

チャンスを広げる役割としては

球界トップクラスの技術を持った

打者ですよね。

 

 

ただ、菊池は元々こういう選手だった

わけではありません。

 

プロ1年目の夏場から「2番・セカンド」が

菊池のポジションになったわけですが、

最初の頃は引っ張り傾向が強く、

チーム打撃というよりは

どんどん振っていく、というタイプの

選手でした。

 

なので、好きに打てる1番打者の方が

向いているんじゃないか?という意見や、

打率・出塁率が低いのだから

下位打線の方が良い、という意見が

結構あったんですよね。

 

ところが、プロ3年目に菊池は

ヤクルトの宮本慎也を目標に、

打撃スタイルを変えました。

 

2年目のシーズンが終わった

オフシーズンだったと思いますが、

記事を見ていると菊池が

「宮本さんは凄い。自分もああいう

嫌らしい打撃をしたい」みたいな

ことを言っているわけです。

 

個人的には、菊池はどんどん振っていくのが

良さなので、打撃改造をしてその良さが

消えてしまうんじゃないかな?と

思ったのですが、菊池は努力に努力を重ね、

「嫌らしい打撃」をマスターしました。

 

最初に結果が出たのはプロ3年目の2014年。

 

3割を超える打率を記録し、

同学年の丸と一緒にチームを

牽引しました。

 

ただこの年は「場合によっては右打ちも

意識する」くらいの感じで、

ベースは引っ張りの打撃だったと思います。

 

また、当時のプロ野球はまだ、

1番打者が出塁すれば2番打者は

100%送りバント、という感じでしたから、

菊池が右打ちをして一三塁の

シチュエーションを作る、という機会は

なかなかありませんでした。

 

菊池が本物の2番打者になったのは、

25年ぶりの優勝を果たした2016年だと

思います。

 

あの年は、緒方監督が初回のバントは

極力しないという方針で、

菊池が徹底的に右方向への打撃を

意識していたので、

一三塁のシチュエーションが

よくできていた印象があります。

 

「走者田中、打者菊池」という

組み合わせは、相手からすると

何をしてくるかわからない、ということで

相当神経を使ったと思います。

 

しかも菊池の場合、右打ちだけではなくて、

失投をしようものならカーンと

ホームランを打つ、という打撃も

してくる。

 

こんなに最高の2番打者はいません。

 

これが、例えば監督とかに

「お前はこういう役割の選手だから、

こういう打撃をしろ」という指示を

されたんだったら、ここまで

右打ちをマスターしていないと思うんです。

 

自発的に「宮本さんみたいになりたい」と

いうことで、菊池自身が努力してこそ

習得できた技術なんだろうと思います。

 

やらされたことではなく、

自らの意思、自らの努力によって

技術を手に入れた、というところが

ポイントです。