山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

【プロ野球】野村克也、落合博満、原辰徳の采配の違い

 

一口に「名将」と言っても、

いろんなタイプの監督がいます。

 

野村監督、落合監督、原監督。

 

みんなタイプが違うんですよね。

 

 

 

まず野村監督は「ID野球」ということで、

データ、理論、心理を

駆使して勝っていく監督ですよね。

 

選手に授業して野球の理論を教えます。

 

選手1人ひとりに「考える野球」を

徹底的に浸透させ、ケース打撃や

配球を読んだ打撃をさせる。

 

そして、バント、盗塁、エンドランなど

細かい作戦も駆使していく。

 

また、今でこそ当たり前になった

先発とリリーフの分業制も、

野村監督が最初です。

 

高津臣吾にはシンカー、

川崎憲次郎にはシュートなど、

その投手に合った新球種を

覚えるように助言し、

自信をつけさせました。

 

考えてプレーさせ、考えて采配をする。

 

それが野村監督だと思います。

 

 

 

 

対して落合監督は、圧倒的な練習量で

チームを強くする、という方法です。

 

春のキャンプで圧倒的な練習量を

課すことで、技術と体力を磨く。

 

通常、春のキャンプは、

1クール目は練習から入って

体を慣らして、

1週間・2週間くらい経ってから実戦に

入っていくのですが、

落合監督は初日にいきなり紅白戦をします。

 

だから、選手たちは12月・1月に

レーニングをサボっていたら

紅白戦の動きの悪さでバレるので、

自然とオフも一生懸命

レーニングをする、と。

 

そうやってたくさん練習して

3月下旬に開幕するわけですが、

そんなに練習させるってことは

厳しい監督なのかな?と思いきや、

意外と優しい監督なんですよね。

 

ベンチでは一切表情を変えないのですが、

これは選手が監督の顔色を伺わなくて

いいように、という配慮です。

 

そして、例え開幕ダッシュ

失敗しても落合監督は動じない。

 

シーズン140何試合ある中で

80勝60敗くらいが優勝ラインなんですよね。

 

それで、例え開幕10連敗しても

「あと50敗はしてもいいな」とか言って、

ケロッとしている。

 

だから選手たちもそんなに

焦ることもなく、平常心で

プレーできる、と。

 

そして、夏頃になると他球団が

バテてくる中で、圧倒的な練習量を誇る

ドラゴンズは体力があるから

バテずに優勝まで突っ走っていく。

 

そういう戦い方だったと思います。

 

圧倒的な練習量で選手を鍛え、

シーズンに入るとひたすら選手を信じ、

プレーしやすい環境を作る。

 

それが落合監督の勝ち方ですね。

 

 

 

 

最後に、原監督。

 

原監督の場合は、まず巨人の監督なので

巨大戦力を動かす、というのが

前提なんですよね。

 

戦力が揃っているから誰が

監督をやっても勝てる、みたいな

ことを言う人もいますが、

下手な監督がやると巨大戦力は

まとまらないです。

 

他球団で活躍してからFAで

巨人に来る。

 

そういう選手の集まりですから、

これを同じ方向に向かせるというのは

そう簡単ではありません。

 

鬼滅の刃でも、柱ってみんな

強いですが、それが1つにまとまらないと

強い鬼には勝てない。

 

お館様(産屋敷)がいるからこそ

柱がまとまるわけです。

 

そこが原監督の手腕ですよね。

 

例え他球団で活躍していようとも、

結果が出せないんだったら

レギュラー確約はしませんよ、と。

 

そして、例え4番打者でも

チームのために送りバント

してもらいますよ、と。

 

そういう采配をすることで、

選手全員をチームの勝利という

向かうべき方向に向かせる。

 

そうやって巨大戦力をまとめるのが

原監督だと思います。

 

原監督の言葉で

「チームを最優先するというルールを

強く意識することのできる個が集まってこそ

勝利を得られます」という言葉が

あるのですが、これがまさに

原監督のチーム作りですよね。

 

 

 

 

このように、一口に名将と言っても

いろいろな監督がいて、

チームを勝ちに導く方法は

決して1つではないんだ、ということが

わかります。