山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

2011年の横浜ベイスターズ売却を振り返ろう

メジャーリーグ大谷翔平が所属している

エンゼルスのオーナーが、

球団売却に向けて動いているとの

報道がありました。


球団売却をすると何が起こるのか。


日本プロ野球では直近で、

2011年シーズン終了後に

横浜ベイスターズが売却された

例があるので、それを振り返ってみます。





2002年に横浜ベイスターズ

オーナー会社となったのが、

TBSホールディングスです。


ご存知の通り、テレビ放送事業などを

している会社ですよね。



しかし、球団は2011年までの10年間で

8回最下位になってしまうという、

歴史的な弱さを記録してしまいます。


そこで、当時の球団オーナーである

TBSの若林社長は、球団売却を決意します。


そして2011年のシーズン終了後、

DeNAへの球団売却が成立しました。


ちなみにDeNAは、

「モバゲー」などのスマホ向けゲームを

開発している会社です。




球団売却によって何が起こるか。


まず、球団のオーナーが

TBS社長の若林氏から、

DeNA会長の春田氏に

変わりました。


オーナーが変わると、

今度は編成部が変わります。


編成部とは要は、球団の指導者や

選手を編成する人たちですよね。


ベイスターズの場合、

春田オーナーはGMとして、

高田繁氏を迎えました。


高田さんは日本ハムやヤクルトで監督を

務めたことのあるような

結構スゴい人なんですけど、

その高田さんがベイスターズ

人事権を握るということになります。


それにより、球団の顔ぶれが

大きく変わります。


まず高田GMは、新監督として

巨人OBの中畑清氏を連れてくる。


そしてFAで小池正晃鶴岡一成を獲得。


日本ハムを戦力外になった

菊地和正林昌範も獲得し、

さらに巨人を自由契約となった

ラミレスも獲得しました。


オーナーが変わったことで

監督も変わり、戦力整備も大幅に

進んだわけです。



そして球団名は「横浜ベイスターズ」から

「横浜DeNAベイスターズ」に変わり、

球団は少しずつ、力をつけていきます。


中畑監督は4年間の任期で

選手たちの意識改革に成功。


また、中心選手である梶谷隆幸

筒香嘉智を育て上げました。


こうして中畑監督が強いチームの

基礎を作り、その後のベイスターズ

快進撃はご存知の通り。


今年は優勝を狙える位置につけています。




このように、オーナーが変わることは

チームが変わるキッカケになります。


それこそ、

福岡ソフトバンクホークスなんかは、

孫正義氏がオーナーですけど、

ものすごい資金力があるから

補強もできるし、練習設備などへの

投資もできる。


さらに、ソフトバンク社が

オーナー企業ですから、

選手には1人1台タブレット

支給され、いつでも対戦相手の

映像やデータを見ることもできる。


言ってしまえば球団というのは

オーナーの所有物というわけで、

オーナーが誰なのかというのは

球団の運営の上ではかなり大きいのです。



もしエンゼルスの売却が

成立すれば、新しいオーナーの意向で

大谷を商品として他の球団に売って

新たな戦力補強をすることもできる。


オーナーの持っている権限は

かなり大きいです。