山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

「作曲」と「編曲」の違いについて

 

歌の歌詞を調べてみると、

タイトルの下に

「作詞者」「作曲者」「編曲者」と、

3人の名前が書いてありますよね。

 

作詞者は、歌詞を書いている人。

 

作曲者は、曲を作っている人。

 

では「編曲者」って何なの?という

疑問が湧くと思います。

 

 

編曲者というのは、簡単に言うと

「音楽を完成させる人」だと思います。

 

まず、作曲者がどこまで曲を

作っているか?というと、

歌のメロディとコードを作っています。

 

つまり、バンドで言えば

ボーカルの音程と、

ギターで弾くコード。

 

この2つを作曲者が担当している、と

いうことです。

 

 

例えば、back numberの

「高嶺の花子さん」という曲を見ると、

作詞者と作曲者はボーカルの

清水依与吏さんです。

 

清水依与吏が作詞と作曲をした、

というのはつまり、

①歌詞 ②歌の音程 ③ギターのコード を

清水依与吏が考えた、ということ。

 

なので、この段階で、依与吏さんが

ギターを持ってマイクの前に立てば、

「弾き語り」という形で

高嶺の花子さんを演奏することができます。

 

でも、それではCDにならないし、

バンドで演奏することもできません。

 

そこで「編曲」という作業が必要に

なります。

 

 

高嶺の花子さんの編曲者は、

back numberの3人と、

音楽プロデューサーの蔦谷好位置さんです。

 

これはつまり、清水依与吏さんが

作った「骨格」を軸に、

小島さんはどういうベースラインで

演奏すれば良いのか?とか、

栗原さんはどうドラムを叩けば良いのか?

とか、前奏や間奏にどういう楽器の音を

使ってどういう曲にしていくか?というのを

考えなければいけない。

 

そういう作業を、back numberの

メンバー3人と蔦谷好位置さんで

行った、ということです。

 

これによって、最初に

ストリングス(バイオリン等)の

前奏から入って、続いてエレキギター

特徴的なメロディ、そして依与吏さんが

「君から見た僕はきっと」と歌い始める…

という、「高嶺の花子さん」という作品が

完成する、と。

 

そんなイメージです。

 

 

 

 

他のアーティストの曲も見てみると、

ゆずの「栄光の架橋」だと、

作詞・作曲は北川悠仁さんで、

編曲は松任谷正隆さんとなっています。

 

北川悠仁さんが作詞・作曲をした

時点で、歌とコードはできあがって

いますから、路上ライブで

栄光の架橋」を演奏することは可能です。

 

しかし、ゆずの2人の歌声とギターだけでは

寂しいですから、他の楽器の演奏も

つけ加えますよね。

 

栄光の架橋だと、最初は静かに入って、

歌が始まる直前で

「ジャンジャジャンジャジャーン」って

感じで、ストリングスが入って一気に

壮大な感じになって、

そこから「誰にも見せない〜」と

歌が始まりますよね。

 

この曲調を作ったのが、編曲者の

松任谷正隆さんということです。

松任谷由実さんの旦那さんですね)

 

 

 

もう1曲、星野源さんの「恋」も

調べてみたのですが、

これはなんと、作詞・作曲・編曲を

全て星野源さんがやっているのですね。

 

つまり、詞もコードもベースラインも

ドラムも前奏・間奏も、

全て星野源さんが作っているということ。

 

これは凄いですね。

 

ただ、星野源さんの場合

楽譜を書いたり読んだりということは

できないらしく、

自分でギターで演奏したものを

パソコンに取り込んで

曲にしていく、という作り方のようです。

 

編曲も、自分で演奏したのを

バンドメンバーに伝えて、

星野さんが指示をしながら

星野さん自身のイメージ通りの曲に

仕上げていく、と。

 

つまり星野さんが設計図を書いて、

いろんな人と一緒に家を建てていく、

という作業のようですね。

 

 

にしても、星野さんは楽譜が読めないと

いうことは、理論とかではなくて

感性で曲を作っているという

ことでしょうから、

すごい才能だなぁと思います。

 

「SUN」も「アイデア」も

「Family Song」も「ドラえもん」も、

ほとんどの曲で作詞者・作曲者・編曲者の

全てに「星野源」の名前が入っています。

 

他の人との共同作曲や共同編曲というのも

ありますけど、星野源さんは

ほとんど全ての曲で作詞・作曲・編曲の

全てに関与しているわけなので、

マジで凄いです。