山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

教員免許が更新制じゃなくなるらしい

教員免許って10年っていう期限があって、

運転免許と同じように更新が必要なんですけど、

その制度が7月で廃止になるという

報道がありました。


まぁ、前から言われてたことなので

今さらどうっていうのはないんですけど、、、




そもそも、現状の更新制度が

どういうものか。


それは、講習を受けて修了試験に合格すれば

更新完了、というものです。


で、その講習というのが計30時間という

膨大な量あって、しかも現役の先生が

学校を休んで講習を受けに行くことは

できないんですよね。


だから、平日の夜か、土日か、

夏休みなどの長期休暇。


そこで合間を縫ってちょっとずつ

講習を受けていかなきゃいけない、と。


でも、先生の休みなんてあって無いような

ものですからね。


授業をしていない時間帯でも、

次の授業の準備だったり

成績の打ち込み、

会議もあるし、部活も見なきゃだし、

修学旅行などの行事の調整、

電話対応やお客さん対応、

書類作成、進路先の学校や

企業との面談、不登校の子への対応…


その合間を縫って30時間も講習を

受けなきゃいけないっていうのが、

あまりにも負担が大きいです。





まぁ、自分のような、教員免許を

持っていながら普通に就職していて、

何年も教壇に立っていない人には

更新制度があっても良いと思うのですが、

現役の先生に関しては、

現状の更新制度というのは

不要でしょうね。


「教育」というものの概念も

変わってきていて、先生も知識の

アップデートは必要だと思うのですが、

それはわざわざ30時間の講習を

受けなくたって、定期的な職員会議で

話し合っていけばアップデートは

可能だと思います。


職員会議の時間で、

現状の更新制度と同等のメリットは

十分に得られます。



そこで教員間で共有してもらいたい

事項としては、

① できるだけ科学的根拠に基づいた、

生徒にとって本当にタメになる授業づくり

不登校生徒やイジメに対する考え方

③ 犯罪者心理学について


大きくはこの3つなのかな、と。



まず①に関しては、もはや今の先生は

「勉強しなさい!」「もっと頑張りなさい!」

というのは禁句です。


勉強する気になれない生徒を悪者に

することで、先生は責任逃れをしている

だけなので、生徒の気持ちをよく理解して、

楽しい授業作りをする必要があります。


また、先生が一方的に喋って

生徒が板書するだけの授業よりも、

生徒にアクションを起こさせる授業の方が

より記憶に残りやすい、というデータも

出ています。


考えるのが嫌、ではなくて

考えるのが楽しい、と生徒が思えるような

授業をどう作るか?について、

先生間でぜひ共有して欲しいです。



②については、先生にとっては

逃げられない問題です。


これについては、先生に全部

背負わせるんではなくて、

外部の専門家も入れて

「生徒のこういう行動から

こういう心理が読み取れます。

なので、こう対応したら良いです」

というようなマニュアル的な教育を

先生にしてあげて欲しいな、と。


全部先生の責任、ではなくて、

それに一生懸命対応してる先生を

救ってあげれるような、

良いアドバイスを外部の人から

もらうのが良いような気がします。



③については完全に個人的な

持論なんですけど、

犯罪者心理学には人間の全てが

詰まっているような気がします。


愛知の中学校で生徒が同級生を

刺してしまった事件がありました。


あのときの校長先生か誰かの、

「普通の生徒だった。なんでそんなことを

やってしまったのかわからない。

こちらも困惑している」みたいな

コメントがすごく印象に残っています。


そこはやっぱり、先生が生徒の気持ちを

わからない、とか、困惑している、では

ダメだと思うし、そこで生徒の心理を

わかってあげれる先生がいれば

結果が変わったかもしれない。


それを、やっぱり生徒が悪いことを

してしまうのは、「悪い子だから」では

なくて、何かしら理由があってのことなので、

その辺の知識を先生が持っておくことで

生徒を救うことができるのかな、と。


そんな気がします。





そういうのを定期的に職員会議でも何でも

いいんですけど共有していけば、

別に更新制度というのは

なくても問題ないんじゃないかな、と。


ただ、更新制度に近いもので、

50歳を超えた先生に関しては

適性検査というか、

教壇に立つのに相応しい

人物なのか?を見極める制度は

欲しいですね。


もう50歳・60歳にもなると

頭が硬いから、どんなに知識の

アップデートを図ったところで

意味がないんですよ。笑


自分も教育実習の際に

何人かの先生の授業を見させて

もらったんですけど、ぶっちゃけ

「まだこんな昭和みたいな授業

してんのかよ」という先生も

居るもんね。笑


そういう先生に対して

「もっと楽しい授業にした方がいい」

とか言っても無駄じゃないですか。



なので、例えばめちゃめちゃ現代的な

授業の指導案を見てもらって、

「この授業方法の目的は何か答えなさい」

みたいな試験を課すことで、

50歳を超えた先生がどのくらい

現代的な教育に対して理解があるかを

審査する。


それと、模擬授業をやってもらって

生徒役の試験官が問題行動を起こしたときに

頭ごなしに怒るんじゃなくて

ちゃんと適切な指導ができるかどうか。


そういう試験を課して、合格できないと

教壇から下りてもらう、というのが

個人的には理想です。


まぁ実際教員不足の中で

そんなこともなかなか難しいのですが、

でも教壇に立てないからと言っても、

先生としてのキャリアを生かせる場面は

たくさんありますからね。


若手教員のサポートだったり、

事務的な仕事の補助、

教員を目指す学生への指導。


経験を生かせるのは教壇だけには

限らないので、そういう場面で

活躍してもらうように

したら良いんじゃないかな、と。


それは、わいせつ教員とかも同じで、

わいせつ行為なんていうのは絶対に

許してはいけないんですけど、

それと教師としての能力っていうのは

別問題だと思います。


わいせつ行為によって免許が失効した

先生でも、例えば若手教員への

授業づくりのアドバイスだったり、

そういう場面では能力が発揮できるかも

しれない。


そういう可能性を探ることも、

現役の先生たちの負担解消という意味では

大切なことなのかな、と思います。






長くなりましたが、

とりあえず自分の意見としては、

更新制度廃止は賛成です。


だけど、先生は生徒の心理を

理解できなきゃいけないし、

タメになる授業を作らないといけない。


そこの努力をしっかりやってもらう一方で、

先生の負担ばかり増えても仕方ないので、

ちゃんと先生を救うような、

年配の教員経験者がアドバイザーになるとか、

心理学のプロからイジメや不登校への対応を

アドバイスしてもらうということも

していったらいいんじゃないかな、と

思いました。


まぁ、理想論ですけどね、結局