山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

盗塁成功率が低かったら走らない方がいい、は間違いだと思う

 

盗塁成功率の損益分岐点というのが、

65~70%くらいと言われています。

 

つまり、7割以上成功すれば

チームにとってプラスで、

6割5分以下だったら

チームにとってマイナスだ、と。

 

 

 

それはそれで正しい理論だと

思うのですが、それはあくまで

「盗塁成功による利益」と

「盗塁死による損害」を

天秤にかけた場合の話なんですよね。

 

でももう1つ大事な要素として

「相手バッテリーへのプレッシャー」を

忘れてはいけません。

 

 

 

例えば、カープが3連覇してる頃の

話なんですけど、

田中広輔という選手は

盗塁数は多いんだけど

成功率は低いんですよね。

 

でも、やっぱり数を走ってると、

相手バッテリーは

「田中は走るかもしれない」と

警戒しなきゃいけなくなる。

 

そうすると次の打者の菊池は

配球を読みやすくなるし、

投手が走者に神経を使うことで

失投の可能性も大きくなる。

 

だから、例え成功率が低くても、

数を走っておけば

利点は必ずあるんですよね。

 

成功率が低いからって走らない、

となると「走るかもしれない」という

プレッシャーすら与えられないと

いうことになる。

 

成功率5割程度だとしても

とにかく数を走るっていうのも

それはそれで意味のあることだなと。

 

 

で、アウトになって良い場面と

悪い場面ってあるじゃないですか。

 

例えば同点の試合中盤、

2アウトから1番・田中が出塁した、と。

 

これは別に、盗塁でアウトになっても

良いんですよね。

 

アウトになったとしても次の回は

菊池からの好打順で始まるわけですから。

 

で、田中って盗塁成功率は高くないけど

アウトになっちゃいけない場面では

死んでないんですよね。

 

だから、盗塁成功率っていう指標は

必ずしも絶対的なものではないと

思うのです。