山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

俺がバレー部を引退する時の話

高校3年間バレーをやってましたが、
高校時代はずーっと病んでいて、
3年生のときには、とてもバレーが
できるような精神状態では
ありませんでした。

なぜ病んでいたかとかはまた
気が向けば書こうと思いますが、、、

とりあえず、病院さえ行っていたら
間違いなく「鬱」と言われてたでしょうね。


でも、そういう精神状態だということを
周りに一切言っていなかった。

だから、俺がバレーまともにできないのは
「実力不足」ってことですよね。

それで俺は、3年にもなって
ユニフォームを剥奪されました。

それまでは、ちょうどユニフォームの
枚数分の人数だったので、全員が
ユニフォームを着れたんですけど、、、

新1年生で上手い奴が入ってきちゃったので、
そいつにユニフォームを着せたいってことで、
「悪いけどぐっちに外れてもらうよ」と。

それが、4月の話ですね。


別に試合に出たいわけでもないし、
実力的に当然のことなので、
ショックではなかったんですが、、、

ただ、ずっと一緒にやってきた同級生と
仲間外れになるような気がして。。。

それがすごく寂しかったです。




先生の配慮で、俺はマネージャーとして
ベンチに入れてもらいました。

試合前の練習とかではマネージャーの
動きをしました。

そして、試合が始まると選手が控えている
ところではなく、先生の隣に座る。

これ、実は少し楽しかったんですよね。笑

選手としてのプレッシャーから解放され、
違う角度からバレーが見れて、
なんか興奮しました。笑

俺、選手よりマネージャーの方が
向いてるのかもしれんな、と。笑




その4月の試合が終わるとまた選手として
練習に励み、そうこうしてるとあっという間に
6月の引退試合を迎えました。

引退試合でユニフォームが着れないのは
さすがにかわいそうということで、
俺はユニフォームを返してもらえました。

ただ、その上手い1年生はやっぱり
外せないってことで、2年生の1人に
選手登録を外れてもらって、
俺がユニフォームをもらったという形です。

その2年生がスギという人なんですけど、
彼はすごく優しいんですよね。

陰口とか言ってるの聞いた事がないです。


そのスギが選手登録を外れないと
いけないっていうのが、すごく
申し訳なかったです。

ずっと一緒にやってきた先輩たちと
最後の試合なのに、同じユニフォームを
着れないんだからね。。。

「俺はユニフォーム着なくていいので
スギに着させてあげてください」とか
言っとけばカッコよかったんかも
しれんけど、、、

さすがに引退試合なんで、スギには
申し訳ないけど、ユニフォームを
譲ってもらいました。



引退試合は、土曜日が余裕で勝てる
相手で、日曜に崇徳とやって引退って
いう流れでした。

で、俺は土曜日の余裕勝ちの方に
途中出場させてもらいました。


出場する前に先生に呼ばれて、
先生の隣に座って待機してる時間が
あるんですけど、その時にS田先生に
話しかけられて、、、

「最後だから頑張って来いよ」みたいに
言われるんかと思ったら、こう言われました。





それ、スギにもらったユニフォームだからな?






「もらった」の部分を少し強調して
言われたような気がします。

この言葉、俺の今までの人生で1番
屈辱的だったかもしれません。

引退試合に送り出す選手にかける言葉としては
キツすぎる言葉。

一生忘れないでしょうね。


でも、これはS田先生なりの愛というか、
あれで一気に気合いが入りました。

「スギのためになんとしても頑張らなきゃ
いけないな」と。

それで、俺はセンターで出してもらって、
ブロック1本とめれました。

公式戦でブロックしたことって
あったかなぁ。。。

覚えてないなぁ笑


で、しかも、それだけでももう充分
幸せだったんですけど、もう1つ
見せ場がありました。

24点でサーブが回ってきて、最後俺の
サービスエースで終わったんです。

引退試合で25点目を自分のサービスエース

本当に、救われたなぁというかんじです。

ずっとずっと精神的に大変だったけど、
辞めずに頑張ってきたことを神様は
見てくれてたのかな、と。

不思議な気持ちになりました。



試合後すぐにスギのところに行きました。

「俺がユニフォーム奪って申し訳ない」と
謝りました。

スギは笑顔で「いや、大丈夫です」と。


引退試合で後輩に謝らなきゃいけない…

そんなことなかなかないですよね。

俺は未だにこのことを引きずってます。

気持ちよく引退出来れば良かったけど、
最後の最後に後輩に申し訳ないことを
してしまった、と。。。



なんでこんなことになっちゃったんだろうと
めっちゃ考えました。

それを考えたときに1番思うのが、
「俺は自信がなかったんだよな」と。

3年間ずっと自信がなくて、
自分を過小評価していたために、
全然成長できなかったし、コートに
入るのが怖かった。

「迷惑かけるくらいなら自分は
練習参加しなくていい」と思うくらい
追い詰められてました。


そして、そうならないために
どうすれば良かったかな?と
考えたときに思うのが、
自分の長所をしっかり分析して、
それを前面に出すのが大切だということです。

教育実習中にバレー部見に行ったとき、
2・3回くらい「自分なりの頑張りをもっと
見せて欲しい」みたいな話をしたと
思いますが、それはそういう意味です。

試合出してもらってるのに自信なさげな
奴を見ると、何やってんだと思っちゃう。

そのままだと、俺みたいになるぞ、と。


今のバレー部メンバーを見たとき、
みんなそれぞれ試合に出したい要素が
どこかにあるんだけど、まだまだ
アピールが弱い人もいる。

「君は何が持ち味なの?」
「この与えられたチャンスの中で
何を見せたいの?」と。

ただただオドオドしてミスって
「あ〜っ…」ってガッカリすることしか
しないの?という人が、残念ながら
いるのです。

自分でバレー部に入ることを決めたのなら、
もっと自分なりの頑張りを見せないと。

じゃないと、気持ちよく引退できない。

彼らには、絶対に俺みたいになって欲しくない。

ミスしないことでいっぱいいっぱいに
なっていてはダメ。

チームにたくさん迷惑かければいい。

その分取り返せるように上手くなれば
いいだけだから。

後輩に胸を張って引退できるように、
今できることを自信持ってやって欲しい。

俺は、頑張ってる人のことは
ちゃんと見てるつもりだから。。