石破おろしの雰囲気が
ジワジワと出てきていて、
それに伴って高市首相を望む声が
高まってきていますね。
しかし、保守派のホープともいえる
高市さんに対しては
アレルギー反応を示す人たちも
やはり一定数いる。
そこで、「無難」と言えるのかどうか
わかりませんが、首相候補として
名前が挙がるのが官房長官の
林芳正氏です。
まぁ、岸田首相の退任に伴って
石破首相が就任したわけですが、
岸田氏を評価する声は
それなりにあるわけですよね。
自分も、岸田政権はそれなりに
成果をあげたと思っています。
個人的には岸田再登板があれば
嬉しいところですが、
やはり世間的には「増税メガネ」とか
言われていて、悪いイメージが
根付いてしまっている。
そこで、“第2の岸田”じゃないですが、
岸田派(宏池会)ナンバー2の
林氏を首相にというのは
大いにアリなんじゃないかと
個人的には思っています。
林氏が昨年の総裁選で掲げた
政策の中で1つ評価したいのは、
米の適正な価格転嫁です。
今、肥料や燃料費の高騰から、
米農家が非常に苦しい状況に
なっているので、かかった費用は
きちんと価格に転嫁できるように
支援しましょう、ということですよね。
もちろん、一時的には米の価格が上がり、
消費者としては苦しい状況に
なりますが、農家が儲からなければ
米を作る人が減るわけなので、
長期的に見れば、米の価格は
上がった方が良いわけです。
余談ですけど、先日たまたま
TBSの報道番組を見ていたら、
米の価格高騰の中で「外国産の
米が安い!」という特集が
やっていて、「これはダメだろ」と
思ったところです。
なんで日本の米農家を
応援しないのかな、と。
日本の米が高いから
外国産の米を買った方が良いと
いうようなことを
テレビでやるというのは
何事か、という話です。
その点、林氏の、米農家を応援するために
米に適切な価格転嫁をしましょうと
いうのは正しい認識だなと思います。
それともう1つ、林氏の政策の中で
面白いなと思ったのは、
コンテンツ産業の強化というものです。
日本の漫画・アニメなどは日本の
基幹産業の1つで、
1つのキャラクターがグッズや
映画などに発展して多大な
経済効果を生む、と。
だから、「クリエイターの卵」のような
人たちに対してもそれ相応の
報酬が出るように環境を整えて、
コンテンツ産業を強化しようと
主張されています。
これは面白いなぁと思います。
一方、林氏の懸念点としてはやはり
中国への姿勢です。
保守派の人たちの中では
「林=媚中」というのは
常識になっています。
去年の総裁選の政策発表の中で
林氏は「対中関係でいろいろな
課題はあるが、農産物を中国市場に
輸出できるように努める」という
趣旨の話をしています。
これ、言葉が逆だと思うんですよ。
要は林さんが言っているのは
「中国は問題がある国だが、仲良くしたい」
ということなんですけど、
本来は「中国とは仲良くしたいが、
問題がある」と言うべきです。
林さんは言う順番が逆です。
もちろん、人口の多い中国の市場は
魅力だし、隣国として仲良くしたい
ところではあります。
だけど、まずは中国の船が尖閣沖に
来るのをやめてもらわなきゃダメだし、
拘束されているアステラス製薬の人を
早く解放してくれなきゃダメ。
解決しないといけないことが
山ほどあるんだから、
まずは中国側がそれをきちんと
解決して、それで初めて
円滑な貿易だとか日中友好ということが
言えるわけですから、
そこは間違えないでもらいたい。
ただ、総合得点で見たときに、
林氏は比較的高得点な方なので、
個人中には「林首相」はアリだと
思っています。