各企業が初任給を上げているという
ニュースが注目を集めています。
30万円とか40万円とか言っている
企業がたくさん現れて、
新入社員にとっては嬉しいことだと
思います。
まぁ、人手不足の時代とあって、
そのくらい給料を上げないと
優秀な人材を集められない、という
ことですよね。
給料が上がること自体は
良いことかと思うんですが、
ただ、いろいろ問題も生じてくる。
まず1つは、世代間格差です。
これはテレビなんかでも
めちゃめちゃ言われていることですね。
20代の給料は上がっても
それより上の人が上がらないと、
世代間で格差が生まれてしまう。
だから、既存の社員のモチベーションを
保つことが難しくなってきます。
それと、もう1つあるのが
全体としての貧富の格差です。
初任給30万とかができるのは当然、
ある程度規模の大きな会社に限られます。
多くの中小企業では、賃上げは難しい。
となると、給料をたくさん貰っている人と
そうでない人の格差が出てきます。
で、初任給を上げた企業は、
膨らんだ人件費を、価格転嫁によって
回収しようとするので、
モノの値段は上がりやすくなる。
すると、給料が上がらない人にとっては、
給料は上がらなくてモノの値段だけ
上がるという、かなり苦しい状況が
生まれるわけです。
ただ、だからといって
してしまうと、賃上げへの機運を
下げることにもなるので、
なかなか難しい状況だなぁ、と思います。