米大統領選ですが、
大接戦だという報道もあったのですが、
蓋を開けてみると早々に
トランプ当確となりました。
アメリカ国民はバイデン政権下で
インフレに苦しめられたというところで、
大型減税などを掲げるトランプに
「経済を良くしてくれる」という
期待が集まったのかなと思います。
経済面で言うと、トランプが
重視するのは「雇用」だと思います。
これについて、ジャーナリストの
田原総一朗氏が、2020年に
「公明党に問うこの国のゆくえ」という
本の中でこう分析しています。
・グローバル化の中で、
アメリカ企業は人件費の安い海外に
工場を作っていった
・それに伴って、かつての工業地帯が
廃墟同然になり、失業者が増えた
・そこでトランプが登場し
「アメリカさえよければいい」という
一国主義を唱えた
・貧困に苦しんでいる人たちが
トランプに希望を見いだし、
トランプ大統領誕生に繋がった
この見方は正しいし、
今回のトランプ勝利の
大きな要因にもなっていると思います。
トランプは、法人税を下げたり、
アメリカ企業が海外の生産拠点で作って
再輸入する製品に対して
高い関税をかけるなどして、
アメリカ国内に雇用を取り戻していく。
そして、それによって
国を豊かにしていく。
ハリス陣営はトランプを
分断を生む危険人物だとして
攻撃し、日本でも多くのメディアが
トランプを危険人物だという
感じで報道していますが、
ネットが発達した今、
そういうメディア報道に惑わされず、
したということだろうと思います。
バイデン政権における性的少数者への
権利擁護とか、EV促進や火力発電縮小などの
地球環境への配慮…
そういう空虚な理想論っていうのは
結局、国を良くしなかったわけです。
そういう中で、トランプへの期待が
高まるというのは
自然なことなんだろうと思います。
ただ、外交・安全保障の専門家である
小谷哲男氏(明治大学教授)は
「トランプが強かったというより
ハリスが弱かった」と指摘しています。
この指摘については、
アメリカ政治に詳しい
前嶋和弘氏(上智大学教授)も、
7月の段階でテレビ番組で
「トランプもハリスも弱い。
弱い候補どうしの戦い」と、
ほぼ同じことを言っていましたね。
今回、トランプは前回選挙より200万票
減っているようで、
ハリス・バイデン陣営が
それを凌駕する減り方をしたから
トランプが勝った。
「まぁハリスよりはトランプの方が
国を良くしてくれるだろう」という
消極的な支持の人も
結構いるんでしょうね。
何はともあれ、ハリスが大統領に
なったところで国際社会への貢献は
特に望めないと思うので
トランプが選ばれて
良かったんじゃないかなと
個人的には思います。