山口のひとりごと。。

「ひとりごと」ですので、「そんな見方もあるんだな」くらいで流してもらえれば。

カープ時代の前田健太について語ろう

マエケンはブラウン監督のときに

高校生ドラフト1位で入ったのですが、

高卒2年目には9勝をあげ、

3年目にはもう先発の柱と言える

位置まで成長。

 

そして、野村監督に変わった

プロ4年目に、最多勝最優秀防御率

最多奪三振とタイトルを総ナメし、

一気に球界のエースに

上り詰めました。

 

この急成長ぶりというのは

素晴らしいですよね。

 

 

 

とりわけマエケンが凄いのが、

カープ時代に200投球回を

4度も達成しているということ。

 

だって、今の日本球界を見ると、

200回投げる人はいませんからね。

 

今年は山本由伸の193回が最多で、

セ・リーグでは森下の178.2回が最多。

 

今でこそ、怪我をしないように

100球くらいで先発投手を変えたり、

中6日で回すというのが

当たり前の時代ですが、

つい10年くらい前はそうでもなかった。

 

特に野村監督の最初の頃は

昭和の監督みたいな采配をしていて、

マエケンは中4日が当たり前でした。

 

当時は信用できるピッチャーが

マエケンバリントンだけでしたからね。

 

2011・12年というのはこの2人に

おんぶに抱っこの状態でしたが、

大きな怪我もなく本当によく

頑張ってくれました。

 

 

 

ただ、中4日といえども、

雨が降って不意のお休みが入ることも

多かったですね。笑

 

マエケンの登板日にはなぜか

雨が降ることが多く、

その雨男っぷりはファンの間でも

話題になりました。

 

自分も高校時代、友達とカープ観戦に

行くこともちょこちょこあったのですが、

マエケンが先発だったら

前の日にてるてる坊主をつくって

「雨降りませんように」って

祈ってましたね。笑

 

 

 

そんなマエケン、2016年から

メジャーリーグでプレーするのですが、

実はもう少し早くメジャーに行く

予定だったんですよね。

 

2013年シーズン後には

将来的にはメジャーに挑戦したいと公言し、

順調にいけば2014年オフに

ポスティングの予定でした。

 

ところが、2014年の成績というのが、

11勝9敗。

 

先発投手として、

良い成績ではあるんですけど

マエケンに求める数字からすれば

物足りない成績です。

 

チームとしても、マエケンの調子が

落ちるのと比例して夏場に失速。

 

結果的には3位に終わりました。

 

それで松田オーナーから、

「メジャーの夢は応援しているが、

今年の成績でメジャーへ行って、

ファンは素直に応援してくれると思うか?」

と、厳しいお言葉。

 

それでマエケン自身も、

「ちゃんとカープファンに納得して

もらえる数字を残そう」と

いうことで、もう1年、

カープでプレーすることになったのです。

 

 

 

2015年、渡米前のラストシーズンは、

抜群の安定感でしたね。

 

15勝8敗と、マエケン1人で

7つも貯金を作り、

エースとして文句なしの成績を

収めました。

 

この年の最終戦はすごく

印象に残っています。

 

勝てばCS、負ければBクラスという

勝負の1戦、マエケンは中4日で登板し、

7回無失点と素晴らしい投球。

 

ところが8回に登板した大瀬良が打たれ、

CSの夢は叶わなかったのです。

 

 

試合後に涙を見せた大瀬良の肩を

マエケンがポンポンと叩き、

笑顔で言葉をかけていました。

 

あれを見て、前田健太という存在が

どれだけ大きかったかというのが、

よくわかりましたよね。

 

あれがカープ前田健太として、

最後の姿です。

 

 

 

皮肉にも、マエケンが抜けた

2016年から、カープは3連覇を

果たすことになります。

 

マエケンは「カープが優勝して

嬉しい反面、自分がその輪にいないことが

寂しい」と言っていましたね。

 

個人的には、黒田と同じパターンで、

マエケンもいつかカープに戻ってきて

くれるだろうと思っています。

 

そして、優勝に導いてくれるのだろう、と。

 

そのときは大瀬良がエースです。

 

大瀬良がエースで、

若い森下や遠藤も頑張って、

マエケンはそれらの投手陣の

精神的支柱として要所で活躍する。

 

そんなシーズンも見てみたいなぁと

密かに思っています。